● みんなでつくろうRenoのおうち 座談会

+++参加メンバーデータ+++

y=アイエスワンの石井

cさん・・・夫、高3、小5・・・築20年の中古住宅を8年前に購入

sさん・・・夫、中3、中1・・・築13年 賃貸一戸建て

iさん・・・夫、小4、小1、年少・・・社宅マンション13年目

kさん・・・夫、2歳・・・築40〜50年の賃貸 木造一戸建て

aさん・・・夫、3歳、0歳・・・築34年 持ち家 マンション 
      先日、風呂トイレ洗面所をリノベーションしたばかり
 
y:

「じゃあはじめますね、よろしくお願いします。今日は、この部屋よりもう少し広いお部屋を、
あとで見ていただこうと思います。そこが、今回リノベーションするお部屋です。本当はそのままの状態を見てもらいたかったんだけど、長い間住んでいない部屋だったのでこの間さよっこちゃんと一緒に入ったら、次の日に顔が腫れたくらい、ホコリがひどかったので・・・(笑)
カーペットや壁紙は剥がしてあります。」

 

(一同笑)

 

y:

「その部屋のプランを、みなさんの意見を聞いて、これから決めていきたいなと思ってます。」

 

(3つの設計プランの図を見ながら)

 

y:

「まずAプランは、アイアンを使ったりして、ちょっと工業っぽい感じのプランです。」

 

s:

「ちょっとお店っぽい感じですね。」

 

y:

「うん。たとえば“renoのおうち”会場のshellなんかは、女の人が好きそうな感じに仕上げてあるんだけど、やっぱり家族で住むとなると、甘すぎる雰囲気はちょっと・・・という人もいると思うので。飾るものによって、雰囲気を変えられるようにというので、このAプランは考えてます。」

 

一同:「ふむふむ。」

 

y:

「今回のお部屋は、キッチンが壁で仕切られてるんですね。でも対面式のようにシンクを移動するとなると、いちど配管を出すので段差もできるし、そこに工事費をかけると、他のトコロにお金がかけられなくなる。というので、今回はキッチンの位置はそのままで、そのかわり、反対側になる(現在は壁になっている)ところに、吊り棚とカウンターを持ってこようと。そして冷蔵庫の裏側を隠すための壁に、なにかアクセントっていうので、Aプランでは、こういう、イギリスのタイルを使ってみようかと。」

 

(タイルのサンプルを見ながら)

一同「かわいいー!」

   「いいねぇー!」

y:

「ただ今考えてるのは、アイアンがもっと簡単に手に入ったらなぁってこと。(棚を指差して)「たとえばああいう金具ひとつとっても、アイアンのものってなかなか売ってないんですよ。ゴテゴテした装飾のあるものばかりで・・・。作ってもらうとなると、テーブルの足だけで1●万円とかね。もっとシンプルで安価なものがあったら、もっとみなさんにおすすめできるんだけど・・・。」

 

s:

「だれか、アイアン作家になればいいんじゃない?(笑)」

 

 

一同:「(笑)」

 

(このあと、Bプラン、Cプランと説明が続きました。)

 

y:

「リノベーション」はよく、「ソフトフェアの更新」と例えられるんです。外側のハードを変えるんじゃなく、中身を変える。この広さなら、どんな人が住むかな?どんな暮らしかな?どんなふうに人生を送るかな?何がいるのか、何がいらないのか。どこにお金を使うかを考える。」

 

c:

「だから、同じものは2つとないってことなんですね?」

 

y:

「みんな、オンリーワンがいいでしょ?だから新築マンションが売れ残っている。新築は、「ほら見てくださいこの大きなシンク!」とか、「ここがすごいでしょう、システムキッチン!」とか、機能をアピールするんですよね、メーカーの回し者か!っていうほど(笑)

 

h:

「どんな設備がほしいか、じゃなく、どんな暮らしがしたいか、ってことよね?」

 

y:

「そう。ひとつひとつ住む人が選べればいいけど、そうなるとコストがかかるから、大量消費型の新築マンションではできない。それじゃあ注文住宅にするかっていうと、価格がぐっと上がってしまう。だって注文住宅を買えるほどのお金持ちがどれだけいると思う?それに、「選べる」と言っても、選べる幅がせまいのよ!」

 

a:

「わかる!モデルルームに行ったけど、「壁紙をこの中から選んでください」っていうセレクト自体がダサい!その中で、好きなのが無かった(笑)」

 

i:

「そうそう!価格を下げようと思うと、好みなんて言えなくなってくるしねー。」

 

y:

「家を買うためだけに生きてるわけじゃないのに、メーカー側が建物にお金をかけすぎなのよね。」

 

c:

「私は9年落ちで中古の一軒家を買ったんだけど、前の住人の使い勝手で作られているから、使いづらくって。必要ないところにやたらと大きな鏡がついていたり、お金のかけどころが違う。家は古くなるから、手を入れないといけないし・・・。」

 

h:

「ローンを組むときに、修繕費までは考えてないもんね。」

 

y:

「設備機器や電化製品なんかは、寿命が13〜20年って言われてる。そういうものにも、お金がかかってくるわけでしょう。だからこそ、家を買うときにゆとりをもって考えるほうが、暮らしは楽しい。」

 

h:

「だから、中古をうまく活用するってことね。」

 

y:

「今の日本で中古住宅を買う人は、全体の10%程度と言われてる。国の政策がそうなのよ。長くローンが組めるのは新築だったり、「新築を買いましょう!」という政策でやってきたの。」

 

h:

「でも中古だと、地震とか、水道管の中とか、心配だなぁって思ってしまうんだけど・・・」

 

y:

「地震に耐えられるかどうかは、建物の安全性だけじゃなく地盤の問題もあると言われてるの。地盤改良をどれだけしっかりやってるか、が大切。地盤がしっかりしていないと建物だけ大丈夫でもしようがないし・・・」
 

i:

「地盤改良って、あとでやろうと思うとすごくお金がかかるのよね。」

 

y:

「始めに、そこにお金をかけてしっかりやっておかなくちゃいけないのよ、本当は。」

 

h:

「たとえば車だったら、10万km走るとやっぱりあちこち壊れてくるでしょう?建物も寿命があって、それをわかった上で“ここにあと何年住もう”ってプランを決めるのが一番なのかな?」

 

y:

「うん、それが一番。」

 

c:

「たとえば下水管なんて、何かトラブルでもないと普段はメンテナンスしないもんね。」

 

h:

「でも新築マンションだって、すごくお金をかけて作られてるわけでしょう?どうせお金をかけるんだったら、住む側が、内装も間取りも全部決めたいよね。カタログで選ぶだけじゃなく。」

 

y:

「施工側は、責任問題があるから、正直言って、お客さんにあまり入ってほしくないという事情があるの。たとえば工事中に壁にキズがついた、となると、誰がやったか?という問題になってしまう。だから住む人と一緒に作り上げていく、というのはなかなか難しいみたい。」

 

h:

「ということは、そろそろ内装もやりなおさないと・・・というくらいの古さの家を買って、それをリノベーションしていくのがいいのね。」

 

y:

「そうそう。それと、マンションは管理のいいところを買うこと。うるさいくらいのおばちゃんがいるところが、いいよ(笑)」

 

(一同、爆笑)

 

y:

「マンションだと、共有の部分には手を入れられないでしょう?住人が多いということは、簡単に立て替えられないということ。だからこそ、後々リノベーションが必要になってくると思うの。住む人の住みよいように、中身だけを変えていく。海外ではそんなふうに家を大切に使い続けてる。」

 

一同「なるほどねー!」

 

y:

「家を買って終わりじゃないからね。そこからどう暮らしをつくっていくかが、一番楽しいところ。 ぜひみなさん楽しんでくださいね。」

 




 みんなでつくろうRenoのおうち完成までの様子